こんにちは。美聖です
骨やリンパにまで転移していたことがわかった末期ガンの旦那。
骨に転移していたことでもろくなっていたみたいで
背骨を骨折してしまい
緊急入院することになった。
主治医の先生には、骨折の状態が一旦落ち着いたら
退院してから改めて緩和病棟に入院することを勧められ
本人も納得して、とにかく今は
骨折したところの治療を優先しましょうという話しで
入院していた時。
虫の知らせって本当にあるのかな?と思うことがありました。
後から思い出したら、この時の入院は
2週間ほどだったんだけど
その短期間にビックリするほど旦那の整体のお弟子さん達が
続々とお見舞いに来てた
中にはホントに十数年ぶりに旦那に連絡してきた人もいてて
「先生!ご無沙汰してま~すお元気ですか~~」ってな
軽~いノリでメールしてきて
旦那から「おお~久しぶり僕な、末期ガンで入院してるねん」と返信があり
慌てふためいてお見舞いに来た人も少なくなかった(笑)
(これが後々、旦那が亡くなった時にすごく助かったりしたんです。
ホンマに不思議なことってあるんだなと思いました)
その中で、私と旦那の共通の友人がお見舞いに来てくれて
その時は私がホンマにたまたま病室に居てるときだった。
普段はいない時間だったんだけど
その日は娘が保育園がお休みだったので
親子3人で病室でまったりしているときだった。
その子も久しぶりに旦那に
近況報告でもしようかな?とメールして
旦那の病状を知ったらしい。
そして、その子は歯医者さん。
その子の親御さんはご両親とも内科の開業医をされている。
だから、医学のことは1言えば10わかっちゃう人で。
「癌っていうのはわかったけど、今は骨折で入院してるの」と聞かれた。
旦那が「骨に癌が転移しててん。」と言うと
その子は「そうやったんや。」と
って感じでも、って感じでもなく
素の顔で聞き流してくれて
「でも、なんで?
骨折するような何かしたの?」って聞かれて
私が「背中が痛いって旦那が言うから
トイレに行きたくなったって言い出して
起こそうと思って両腕を引っ張ったら
ギャ~~って」と言うと
その子、爆笑
「美聖ちゃん、そらアカンわ~(笑)
せめて、てこの原理で身体を支えながら起こしてあげなきゃ。
でも、もしかしたら、その時にはすでに
折れてたのかもな~」とケラケラ笑ってた。
この時、思いました。
人の気持ちに寄り添うっていろんな形があるんだな。って。
その子がもし、こんな顔してまじめ~な話ししかしなかったら
そのほうが、あの時は辛かった。
だって、お見舞いに来てくれる人を落ち込ませるために
旦那は癌になってるわけじゃない。
たぶん、旦那も本心は毎日、死の恐怖で気が狂いそうだったと思う。
仲の良かった人とアホみたいなおしゃべりをする時間は
そんな気持ちを忘れられてたんだと思う。
その子は自分も含めて、今までいろんな患者さんと接してきたから
たぶん、私たち夫婦の気持ちを察してくれてたんじゃないのかな?と思う。
なんて優しい思いやりなんだろうなと思いました。
そして、この時の入院でもう一つ思ったことがある。
旦那はこの時期、背骨を骨折してる状態だったから
痛み止めが切れたり、タイミングが悪かったりすると
ものすごい痛みとかで食欲が全く無くなったりしてたんだけど
私が当時3才だった娘を一緒に病室に連れて行くと
ちょうど旦那のお昼ご飯の時間だったりして。
(3シャイだから、お昼寝の時間とかの都合上)
「今日もあんまり食べられない?」って旦那に聞いている横で
旦那のお昼ご飯を娘がパクついてる(笑)
旦那の病状から柔らかいご飯にしてくれてるから
娘にもちょうど良いらしく 笑笑
(この食事に関しても、その病院はすごくありがたかった。
痛みで身体を思うように動かせない旦那のために
ご飯は小っちゃいおむすびにしてくれてたり、
ひじきの煮物とかまで小っちゃくまとめて
ひとかたまりずつ爪楊枝に挿してくれてたり
なんて、配慮やとビックリしました。)
その娘の姿を見て旦那が
「娘の姿見たら元気になってきた
よし!お父ちゃんも一緒に食べよう」と娘に言うと
娘はキャッキャ喜び、その姿を見て
ホンマに旦那もいつもより食べられたりした。
無邪気な子供の姿って最強やな。と思った。
まだ、メッチャ小っちゃいのに旦那の介抱で娘に寂しい思いをさせてることが
かわいそうで娘に申し訳なくて・・・って気持ちばかりだったけど
もうちょっと大きかったら、娘もいろいろ察するだろうし
旦那と私が話している内容もわかってしまったりしただろうし
ってことを考えると、この時期の私たち家族の状況も
それはそれで良かったのかな?と思えるようになりました。
やっと、退院の日も決まり
退院前に主治医の先生から今後のことを
説明してもらうことになったのですが
この後、さらに私の今までの人生最大の
踏ん張りドコロとなるのでした。
つづく