こんにちは。美聖です
在宅看護に切り替え、自宅で年を越せた旦那。
でも、この時はもう
家の中でも杖を突いてじゃないと数メートル先のトイレまでも
身体が痛くて行けない状態でした。
食事もまともなものは食べられなかったけど
私が握ったおむすびだけは食べられた。
あとは、なぜか「おかき」とか「チョコレート」とかは
食べられた。
そんな状態で迎えた新年。
はっきり言って、お正月らしいことってほとんどできなかったから
せめて、娘のために
私が手作りでおせちを作る余裕はなかったけど
小っちゃいおせちを買って
それを食卓に並べた。
すると旦那が
「おいしそう僕もちょっと食べたい」と言うので
少しづつお皿に盛って旦那に渡すと
ベットの上で起き上がって
パクパク食べだした
お皿に盛った分、完食
ビックリした
元旦はこんな感じですごく調子が良さそうだった。
お昼ご飯に、これまた娘のリクエストで
チャーハンを作った。
またまた旦那が「おいしそう」って言うから
娘のチャーハンをほんの少しあげた。
私は高校生時代に中国人のオーナーがしている
中華料理店でずっとアルバイトをしていたから
私が作るチャーハンは旦那の好物のひとつになっているくらい
ご好評をいただいていて(笑)
我が家では「美聖ちゃんチャーハン」というメニュー名になっていたのだ
旦那はひと口、チャーハンを食べると
「おいしいな~~こんな身体になる前に
美聖ちゃんがいっつも言ってたように
おいしいね~ってみんなでおいしく食べたら食事はお薬になるっていうのを
ちゃんと守ればよかった。
そしたら、癌になんてなれへんかったかもしれへんな~・・・。」って言ってた。
旦那はとにかく偏食でご飯はまともに食べなくても
ポテチでお腹を膨らます・・・みたいな。
それが私には理解できず
子供に言い聞かせるようにクチすっぱく、いつも
「ご飯をちゃんと食べなさいじゃないと身体壊すよ」って言ってたな~~(笑)
とか言いながら元旦も夜が更けた頃
旦那が「美聖ちゃ~ん・・・」とベットから呼ぶ。
「ん?どしたん??」とベットに行くと
旦那が「足。見て~~」と言う。
旦那の足を見ると人の足とは思えないほど腫れ上がっている。
な・・・なんじゃコリャ~~
人の足裏って偏平足か土踏まずがへっこんでるかじゃないですか。普通。
この時の旦那の足裏は
半球形に膨らんでたの~~
歩けるわけないやんか・・・そんな足裏で・・・
翌日、朝早くに往診の先生が来てくれて言われたのは
「やっぱり、24時間点滴で水分をずっと身体に入れている状態だから
むくみが激しくなっちゃうんだよね~~」ということで
すぐ、病院の主治医の先生に連絡してくれて
水分だけ外に出やすくなるお薬を混ぜた点滴のお薬に変えてくれた。
ビックリしたけど、これでひと安心
お正月2日の日は朝、バタバタしたけど
旦那のむくみもずいぶん楽になってホッとした。
けれど・・・
その日の夜からが戦いだった。
旦那は身体にペタって貼るタイプの麻薬を痛み止めとして貼ってたんだけど
3時間しか痛みが治まらなくなってしまった。
3時間です
24時間、3時間ごとに痛み止めの効果が無くなるの~
その度に旦那は体中に激痛が走るらしくて
「痛~~い」と絶叫する
私が駆けつけて麻薬のシールを貼り変えたり
痛み止めの座薬を入れたりする。
それを3時間おきにくり返す。
夜中だろうが、明け方だろうが・・・
そして、笑ってる余裕はない状況ではあったけど
私が旦那の絶叫の度にベットに駆け寄ると
ウチのワンコも一緒になってベットに駆け寄り
旦那のことを見守る(笑)
なのに4才の娘はそんな旦那の大音量の絶叫にも
全く動じず、夜も朝までグッスリ寝てる
(だから、私はほんの少し気持ちが救われたけど。)
ハッキリ言って、私はこの頃
ほとんど寝てません。
旦那が痛み止めが効いてきてス~っと眠りに入ったのを
見届けてから横でウトウトしたくらい。
ワンコもだけど(笑)
来る日も来る日もそんなことが続いて
毎日、旦那の断末魔のような「痛~い」という声を聞いて
薬を変えて
点滴に利尿剤が入っているからトイレが近くなってる旦那を
抱きかかえながらトイレまで連れて行って・・・。
ってやってると、もう私も限界だった
旦那に「ごめんなさい・・・ホンマにごめんなさい。
もう旦那のそんなに辛い姿を見る根性がない
私じゃ今のアナタの痛みを助けてあげられない
なんにもしてあげられない・・・くやしい・・・ホンマにくやしい。
家で一緒に暮らしてたい!けど・・・
病院に入ろう?もう家にいてても毎日、激痛で辛いだけだよ?」って
泣きながら旦那に謝った。
旦那はなんにも言わず私の頭をナデナデしながらうなずいてくれました。
夜中だったけど、往診の先生に電話したら
朝一で病院に入院できるように手配してくれた。
こうして、旦那はお正月が明けた5日、また緩和病棟に入院することになりました。
つづく